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⓴父のすい臓がん闘病生活10月~ときよしよりも強いガン~

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私の父「ときよし」は2017年3月にすい臓ガンが見つかりました

 

季節はすっかり秋で、どこに行くにも薄手の長袖を着て出かけるくらいがちょうど良くなってきていました。

 

ときよしは相変わらず、朝ご飯をゆっくりゆっくり食べて、テレビに出てる政治家にやたら怒って、(この時は「このハゲ~」女性議員で持ちきり)時間をかけて丁寧にはみがきをして、いつも出掛けます。

郵便局に行ったり、農協に行ったり、大好きなホームセンターに行ったり、他にもいろいろ・・一体どこへ行ってるやら・・病院がない日でも「何か」してはります。

季節というのはときよしの体調にとても大きく影響してて、暑すぎず、冷えすぎないこの秋が病気してから1番元気でした。

私もときよしが退院して仕事を辞めてからはあまり用事を作らないようにしてたので、一緒に付いていける時は行きました。

 

働いてた会社には「10月くらいには復帰する」みたいな事も言ってて実家にも一人で泊ってきたり本人的にはいよいよ完全に復帰するつもりでいました。

退院後に比べると夜体調を崩して救急で運ぶ事もほとんどなくなっていました

 

私もそんなときよしを見てるとずっと一緒に付いててやらなくても大丈夫かなとつい油断をしていました。

 

体調がいいし、早く復帰するという意思が強くても、

お腹の痛みが少し増したり、吐き気があったり、だるかったり、ほんのちょっとずつ出てきだした不調は本人は見逃さなかったはずです。

いつもどこかで不安を感じていたし、ガンが完治したという人の事をテレビや病院の雑誌で見つけては私に教えてくれていました。

「そうやで、今の時代ガンはちゃんと治る病気やし、再発なんてあんまりせんで」といつも返事します。そうすると、本人はホッとした顔を見せてくれます。

 

ときよしは本当の事を知りません。

でも自分の体は自分だけが分かります。私がどれだけ嘘をつこうと、ガンは嘘はついてくれませんでした。

 

私の目で見て元気でもときよしはすでに末期がんに向かっていました。

 

~治りにくいガン~

男性1位  「すい臓がん」  女性1位 「すい臓がん」

男性2位  「胆のう」「胆管」 女性2位 「胆のう」「胆管」

男性3位  「肺」        女性3位 「肝臓」

男性4位  「骨髄腫」     女性4位 「骨髄腫」

男性5位  「肝臓」      女性5位 「脳、中枢神経」

 

多少違いはあるけど、男性・女性共に、ガンを患った場合上のガンは残念ながら治りにくいという結果が出ています。

5年生存率と言って「診断から5年経過後に生存している比率」というのがありますが、すい臓がんに関しては、わずか4~5%しかなくて、20人のすい臓がん患者のうち、5年後に生きておられる人は1人という計算になります。

 

これは最初の方で担当の偉い先生にも説明を受けていました。

本人や家族の思いは「この1人」になりたいという気持ちだけです。

 

もちろん私の知り合いにもすい臓がんになったけど長生きしておられる方がちゃんといます。

見つかったのが初期だったという事が大きな理由じゃないかなと思います。

 

肝臓やすい臓は「沈黙の臓器」とよく言われます。

生活で言えば、暴飲暴食、大酒、深夜の食事、睡眠不足、刺激物、たばこ、運動不足・・私たちが体に悪いと分かっていながらついやってしまう事に長い年月、黙って耐えてくれています。肝臓で言えばウイルスが原因の事も大きいですが、最終、病気をしてしまったらそれは破綻するまで働かせてしまったという事じゃないかなぁ。もっと「痛い」とか「辛い」とか言ってくれたら・・と思ってしまいます。